Rocky Linux 8 の Visual Studio Code で KVS のC++用プロデューサーSDK をビルドしてみる

こんどは Rocky Linux 8 の Visual Studio Code(以下、VSCode) で、KVS のC++用プロデューサーSDK をビルドしてみたいと思います。
以前、コマンドラインでビルドした記事はこちらです。

VSCode の公式サイトから、Windows用、Linux用、Mac用それぞれのパッケージをダウンロードできます。
Rocky Linux は Red Hat 系なので、.rpm 64 bit 版をダウンロードしてインストールします。
※2022/6/13 時点のバージョンは、1.68.0 でした。

FireFox でダウンロードすると、このようなダイアログが表示されるので、「プログラムで開く」「ソフトウェアのインストール(既定)」で「OK」をクリックするとインストールされます。
正常にインストールされると、左上の「アクティビティ」メニューに、Visual Studio Code が追加され、ここから起動することができます。

初回起動すると、日本語パッケージを自動的にインストールしてくれるので、メッセージに従って再起動します。
あとは拡張機能から、CMake Tools をインストールします。このとき一緒に CMake プラグインもインストールされます。

あと、ターミナル(端末)から、KVS のC++用プロデューサーSDK をビルドするために必要そうなパッケージをインストールします。

これで準備はできました。
VSCode から、KVS のC++用プロデューサーSDK をビルドしてみます。
「リポジトリの複製」をクリックして、リポジトリを入力します。

リポジトリのURLに以下のとおり入力してEnterを押します。
https://github.com/awslabs/amazon-kinesis-video-streams-producer-sdk-cpp.git

複製するフォルダを選択するダイアログが表示されるので、適当なフォルダを選択して「リポジトリの場所を選択」ボタンをクリックします。

複製が終わると、VSCode の右下に以下のようなメッセージが表示されるので、「開く」をクリックします。

続いて、コンフィギュアを開始するか聞かれるので、ここは「Not now」をクリック。「Yes」をクリックするとすぐに

初回はコンパイラが選択されていないので、VSCode の一番下のメニューから「No Kit Selected」の部分をクリックして、コンパイラを指定します。

クリックすると、画面上部にコンパイラの選択肢が出るので、「GCC 8.5.0 x86_64-redhat-linux」を選択します。
CMakeLists.txt を右クリックして、一番下の「すべてのプロジェクトの構成」をクリックします。

そうすると、以下のように出力されて、プロジェクトの構成が始まります。

こんな感じで「Configuring done」、「Generating done」となれば、CMake によるコンフィギュアと、メイクファイルの生成が完了です。
VSCode の左メニューに CMake 拡張機能が追加されているので、これをクリックすると、先ほどの「すべてのプロジェクトの構成」で生成された内容が確認できます。
また、CMAKE: プロジェクトの概要の右にある「・・・」から、CMakeキャッシュ(UI)の編集をクリックすると、CMake Cache Editor が起動します。

CMake Cache Editor では以下のような設定を VSCode の UI で変更できます。今回は GStreamer のプラグインをビルドしたいので、「BUILD_GSTREAMER_PLUGIN」にチェックして、「SAVE」ボタンをクリックします。

変更があると、改めて CMake のコンフィギュアが始まりますので、「Configuring done」、「Generating done」が表示されるまで待ちます。
これで、KVS のC++用プロデューサーSDK のビルド準備が整いました。
VSCode の一番下のメニューから「Build」をクリックするとビルドが始まります。

また、その右にある [all] をクリックすると、ビルドするターゲットを選択することも可能です。また、左にある「CMake:[Debug]」をクリックすると、以下の4つを選択できます。

  • Debug 最適化の無効化 – デバッグ情報を含めます。
  • Release 速度を最適化 – デバッグ情報を除外します。
  • MinSizeRel 最小のバイナリサイズ用に最適化 – デバッグ情報を除外します。
  • RelWithDebInfo 速度を最適化 – デバッグ情報を含めます。

今回はすべてビルドでよいので、そのまま「Build」をクリックします。
すると以下のように出力されます。

エラーで終了してしまいました。
これは、以前コマンドラインからビルドした時と同じ内容で、SDK付属の libssl と libcrypto を削除して、OS付属のものにリンクし直すことでビルドできます。


VSCode のターミナルから、以下のコマンドを実行します。前回とは実行するディレクトリ階層が異なるので注意。

コマンド実行後、改めて「Build」をクリックすると、無事に全部ビルドできました。

あとの動作確認のやり方は同じなので、こちらの記事を参照ください。

VSCode って、無償でここまでできるのがすごいです。便利。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP